バンドネオン〜「歴史」編で、私のバンドネオンが古いというお話をしましたが、
ついに昨年末(2022年12月)、長期入院(修理)が必要になってしまいました。
購入時から空気漏れしていたのですが、弾いているうちに悪化したようで、
頻繁に蛇腹を開閉しないと音が出ない、つまり長いフレーズが弾けない状態になっていました。
レッスンを受けている先生に修理できる方を紹介いただき、重いバンドネオンを担いで行ってきました。
そして1月中旬、やっと退院してきました。感動するくらい弾きやすくなっています。
音は、どの高さに調律すべきか
修理して下さった方から、私のバンドネオンについて興味深い指摘がありました。
なんと、私のバンドネオン、444Hz(ヘルツ)に調律されているようです。
厳密に言うと「ラ」の音が444Hzです。ちなみに、私のピアノは440Hzに調律しています。
「楽器によってHzって違うの?合わせなくて大丈夫なの?」
という疑問がわきますよね。私も全く知らない分野なので、ちょっと調べてみました。
分かったこと① 国や演奏スタイル(独奏、オーケストラ)によって、結構まちまち
「ピアノ調律修理110番」さんによると、
- 17~18世紀は415Hz、18~19世紀は430Hzだった
- 1920年代にアメリカで440Hzが制定され、一応は国際的な基準になっている
- ヨーロッパでは444~448Hzが主流で、日本のオーケストラでは442Hzが多い
分かったこと② 日本でピアノを調律する場合は、440Hzか442Hzに合わせる
オーケストラと合わせるピアノは442Hz、ピアノだけで弾く場合は440Hzということでしょうか。
私のジャズピアノの先生は440Hzと仰っていたので、ジャズトリオとかのピアノも440Hzなのかな。
もしかすると、アメリカのジャズは440Hzで、ヨーロッパだと少し高くなる可能性もあるのかな。
音楽や楽器にとって、音程は基礎の基礎だと思いますが、案外知らないことがたくさんありますね。
バンドネオンの音は、どの高さに調律すべきか
修理して下さった方によると、「バンドネオンは443Hzに調律する」のがオススメだそうです。
オーケストラと合わせることが多いので、ぴったりに調整すると442Hzですが、
バンドネオンを目立たせるために、1Hzだけ上げておくと良いそうです。なるほどー
では、私のバンドネオンも443Hzに調律し直すのかというと、そんな単純な話でもないようで。。
バンドネオンの音の高さを変えるには、音が出るリードの部分を削る必要があるそうで、
楽器の寿命を縮めることになるので、444Hzのまま行きましょうということでした。
ということで、私のバンドネオンはゾロ目の、とても縁起の良い子です!