バンドネオン〜「どんな楽器?」編では、色々なデザインのバンドネオンを紹介しましたが、
今日は私の可愛いバンドネオンをご紹介したいと思います。親バカですね。
螺鈿細工のお花と、手前の木の透かし彫り(スペードのマーク)が、お気に入りです。
たくさん並んでいるボタンは、本体が象牙で、指の当たる上部に貝が貼ってあります。
象牙って、、、ワイントン条約違反では?
と思いますが、条約ができる前の古い楽器なので、法的には問題ありません。
でも、つまり非常に古い楽器で、それゆえ経年劣化がひどく修理が必要になります。
先日も修理をお願いしたのですが、その話はまた別の記事で。
バンドネオンに関する書籍
この記事では、バンドネオンの歴史について、お話したいと思います。
参考にしたのは、こちらの本です。
出典:Amazon
著者のバンドネオンへの愛が溢れています💛
「バンドネオン私史」という節に、以下のような記述があります。
1948年・・・医科大学の予科学生だった私は・・・公務員の給与が二千円の時代・・・四万円でバン・ディア(ディアトニック・バンドネオンのこと)を買った・・・(タンゴ楽団の)六ヶ月の給料を前借りして代金を支払った・・・
一般的な給料の20倍とは、思い切った決断ですね。
著者の舳松伸男(へのまつのぶお)さんは、内科医でありながらバンドネオン奏者と、
非常に多才な方だったようですが、2018年にお亡くなりになっています。
バンドネオンはどこから来たのか
「バンドネオンといえば、タンゴ。タンゴといえば、アルゼンチン」と考える人が多いと思います。
では、バンドネオンはアルゼンチンで発明された楽器なのかというと、そうでもないようで。。。
1875年頃、ドイツのハンブルグ生まれのハインリッヒ・バンドによって、バンドネオンが考案された
- ドイツ式コンサーティーナを参考にした
- 当初の楽器名は、バンドウニオンだった
つまり、バンドネオンはドイツ生まれです!私の楽器もドイツ製です。
バンドネオンを作った目的は、
- ドイツのバーバリー地方やハンブルグのフェスティバルの音楽をにぎやかにするため
- 一方で、教会音楽の演奏に使用するオルガンの、携帯用の代用品として重宝する人もいた
これでバンドネオンの発祥は分かりましたが、では誰が量産して流通して行ったのか?
次の記事では、バンドネオンメーカー、有名ブランドなどについてお話します。